「 龍弥の声・・聞こえたよ 」 力なく笑う麗華の声は 今にも途切れてしまいそうなくらい 小さかった。 「 ガラス越しだったのに? 」 本当に、割ってしまいたかった。 痛みに悲痛の声をあげる麗華を見て 黙って見ているなんて、俺にはできない。 「 名前、呼んでくれたでしょ? 」 まだ視界がはっきりしないのか 薄目で俺を見て、やっぱり 力なく笑う。 やわらかい髪を撫でながら頷くと 「 声、聞こえたから、頑張れたの 」 ”ありがとう”と、俺の手を握り返して 静かに涙を流した。