次の日の夕方

昨日の朝とは違い
紅に染まる海はあたしの心を
燃えさせた


「サラ!」

向こうからラフな
格好をした王子が来た

「今日はいつもと
雰囲気が違いますね
なんだか新鮮です」


「ははっ!こっちのが
動きやすいからな」


波が来るか来ないか
ぐらいの所に2人で座る


また他愛のない話をする
これは本心から…
この時間は楽しい


「王子はまだ結婚とかしないんですか?」


「……それを聞くか」


「ぁ…いけない質問でしたか?」


「俺は……運命とか信じるんだ
だから結婚は運命の人とする」


「運命ですか「サラは?」


「あたしですか!?
んー…信じる方かな」


運命


あたしは自分の運命が嫌い


呪われているとしか
思えない。


あの過去が運命の仕業なのだとしたら
一生恨む。