人魚姫の嘘



これが…サラの正体。



このままじゃ王子を殺される


まだ2人の会話は続いた



「サラ様…
あまり殺しすぎると
ボロがでます。
それに…クドイようですが
王子には手を出さない方が」


「……ハァー……
まったくアナタは」


次の瞬間
サラの顔つきが変わった


「あたしの苦しみを解れとは
言わないわ
でも
口を出すならアナタはいらない」



バァンッ!!




サラが手にする
拳銃が一発放たれた



ポタボタと真っ赤な血液を
垂らして膝から崩れ落ちるのは
彼だった


目の前で
人が殺されるのを
見ることが


背筋が氷るほどの
恐怖感と
込み上げる憎悪感を
連れて襲うものだと



私は初めて知った。