彼がさらに本棚を引いていくと
一つの扉が出てきた
そして小さな声で
「こちらの向こうには先代様
つまり、王様がいらっしゃいます
今のもの音で気づかれたかと…
…サラ様…武器のご用意は」
サラはニヤリと笑うと
拳銃を取り出した
「王様は召し使いなどを
配置しておりません。
ですから直ぐに…」
「ふっ!召し使いが居ないなんて
どれだけ無用心なのよ
馬鹿な王様ね…。
まったく…この城の奴らは
王様が旅から帰ってこないって
何時まで信じているのかしらね
こんな札束に埋もれて
生活をしているなんて知りもせず」
………王様が殺される!?
王子のお父様…よね…
どうしようっ…


