「これで、どうしても
ダメだったとき
王子を殺すのよ!」


王子を殺す………?



「辛いと思う。けど
想い合わない相手が
幸せそうにして
リースが死ぬなんて…


あたしは
短剣の代償に
また髪を奪われたの
でも良いわそんなこと
全然良いの!


リースが助かるなら
髪はまた伸びるし。
けどあなたは………


…お願いよリース…
お願い…
死なないで…いざというとき
王子を…殺してっ……!」



ルナは震える手で
私の手を取り短剣を託した



ポタポタと流れ落ちる涙