パーティー開催時刻…


大広間を花やリボンや装飾品で
飾りつけし


王子が座る近くでは
愉快な音楽
時にはクラシックなどを奏でる
音楽隊の皆


大きな台に
沢山の美味しそうな
食べ物を持ってくる料理長



大広間には300人ほどの
着飾った人々
若い者も居れば老人もいる


皆が躍りだすと
誘われてしまうから
私は白ワインを一杯持ち


外のベランダで
涼んでいた


―コンコン



「楽しいか?」



そう言って
気を利かせてくれたのは
王子だった



《とても楽しいわ
まだ踊れないけど》


「そうか…
よし!じゃあ行こう
俺がリードするから!」



えっえっ!?



腕を組まれ
広間の中に連れていかれた



「大丈夫。
ほら、もっと寄って
足踏むぞ」


グイっと
腰を寄せられ
王子と急接近



「下を向くな俺を見ろ」



耳元で囁く
言われるがままに
顔を上げた



「その方が良い」



笑いかけてくれた…



音楽が流れて
最初はぎこちなかったけど
全てを王子に任せたら



勝手に足が動き



私はもっともっと
周りなんか見えないぐらい
王子が好きになる