ザザァーン



ザザァーン



耳元で波の音が聞こえる



瞼の向こうが明るいと
分かった



朝?



「…おい!返事をしろ!」



―え?



目を開けると
飛び込んできたのは
太陽の光と



私を心配する
愛しい彼の姿…



「どうしたんだ!?
こんな所で…
漂流したのか?」



《私は》



話そうとしたけど




「お前…
声が出ないのか?」




コクリと頷く