人魚姫の嘘




2人はわざと馬車に乗らず
徒歩でマリアの家に向かう


「変わってない。ここの景色」


「俺はまんまり来たことはなかったけど
森が綺麗だったことは覚えてる
あの時の感じと同じだ」


「ええ、ほんとに」


サラは深く深呼吸して
懐かしそうに一歩一歩を踏みしめる


…しばらくすると…



楽しげな子供達の声が聞こえてきた


2人は少し足を早める。


「ニカがおにだよー!!
みんなにげろお!」


「うわああ!」


「ショーンが捕まった!
あはははっ」


鬼ごっこをする無邪気な子供達


側には懐かしのマリアの家が
変わらず建っていた


サラは感極まり涙を流した。



…自分を闇から救い


育て、送り出してくれた


…我が家がここに…