人魚姫の嘘








「「「サラ様退院おめでとうございます」」」


病院の者や使いの者が
深々と頭を下げ
祝いの言葉を口にする


サラはあの事件から
入院をしていた。

深手かと思われていた傷は
人間の治癒力とは考えられない早さで
治ったとされる。



……一番驚いていたのはサラ自身


サラは傷痕にソッと触れ
不思議な感覚に、つい
ぼーっとしてしまった



確かに深手だったのに…
リースが傷口に触れたら
痛みが徐々に退いた


あれは一体…「大丈夫?」


王子の言葉で我に帰る
他の皆も心配そうに
こちらを見て、



「だ、大丈夫よ!
みんなありがとう」


サラの返事に安堵の笑みをする皆


そして
出口の門へ向かうと
既に馬車が用意されていた




「行こうか…」



王子が切なそうに
サラの手を取り馬車に乗り込んだ。