人魚姫の嘘




そういえば…


「あの、女神様
ここは天だと言っていましたね、
私は…死んだんですよね」


《ええ、そう言いましたが》



《……リース?


…貴女は何故…



笑うのです?》



笑って…あ、ああ



「私が死んだと言うことは
皆が生きると言うこと
そう思うから…」



《貴女には欲が無いのですか?》



「いいえ、そんな事無いんです
私が人間になりたいと願う
それは既に欲深く
私はズルいんです…」


自分に言い聞かせるように
胸に手を当てて、


「人魚も人間も姿が違うだけで
憎しみや欲深さ嫉妬に不満、
醜いものが多い
でも
苦痛の中で見つけた
小さな幸せや優しさ、愛や恋
素晴らしいものを見つける


心が、あります…」




《…心…
目に見えぬ
自由の効かない
もどかしいもの、だと
我は思っていた

それだけでは
ないのですね?》



「……はい……」