「……え……」
困惑する王子の顔が切ない
私に貫かれた刃から伝わる
王子の震え
「お前っ「震える…必要なんて
無い…んですよ?」
あ、ダメだ力が入らない
グラッ!
―あれ、倒れない
王子は倒れそうになった私を
咄嗟に抱き抱えた
「ははっ…痛いですよ」
笑い混じりに言ってみた
「…お前だったのか…?」
「………いいえ………
私は…貴方を好きになった
愚かな…人間…です
だから私を殺すことに
震える必要なんて無いんです」
「でもっ…!!」
「貴方は、消したんです
この国の…王を殺し、家臣を殺した
…次期女王の暗殺犯を…
貴方は英雄です。
私が殺りました
……凶器は、このゴホッ、
短剣…っ…」
「…っ…!!」
「私なんかに・・流す涙は一滴も有りません
だから顔をあげて?
…サラを、助けて
私はもう止まるのが分かり…ます
この鼓動が…」
「リース、!」
「…好きでした…」
「リース!!」
「リースっ!!」
「リース!!!!!」
頭の中の遠くで
貴方の叫びが聞こえた


