人魚姫の嘘




「アアアアアアアッッ!!!!!!!!」



私と似た声をあげるサラ
短剣はサラの腹を一刺し
吐血し倒れ込むサラ



私は苦痛にうずくまるサラの髪を
持ち上げて顔を覗き込んだ


「アンタっ…!!!
わたしに恨みでもあんの!?
…っく…ゲホッ」



恨み…?
そんなの沢山あるわよ


グッとサラの傷を見えるように
無理矢理起こした


「…いっ!!」



傷口は深く長くはもたないだろう


私は傷口を押さえるサラの手を
どかした


「な、なに!?
やだっ…やめて!!」


傷口に私の左手で押し当てた


「やめっ!!!!…う゛」



サラの嗚咽が聞こえた時
鉄の扉は再び開かれた