人魚姫の嘘




コツコツとヒールが
階段と音を奏でる
不協和音として


ひんやりした鉄の扉が
現れた



―サラを、消すのよ…?



扉の前で自分自身に
問いかけた。
答えは…



―もちろん。



2度の自問自答
3度目の自問自答だけは
心の奥底にしまい込み



扉を、開けた




ガチャ…―