土「……ふぅ」



土方は書きかけの書類に向き合い、筆を走らせる



土「休憩するか……」


筆を横に置くと、ふとある者の事を思い出した


(あいつが居た時は、何時も茶を持って来させたっけな…)



土「……雪が突然消えて、もう半年か…」




雪が消えてから壬生浪士組から新撰組に変わり、そして屯所も前川邸から西本願寺の集会所へ移した



雪が消えてから新撰組は少し静かになった


相変わらず沖田の土方弄りは絶えないが、時折沖田の表情が曇る事がある



沖田だけでなく、近藤や斎藤や三馬鹿、山南、他の隊士も気にかける様子がある



雪は未来に帰ったと思っている土方達は雪が未来人と知らない者達に“遠い所に出張に行っている”とだけ伝えた


それ以外は何を聞かれても答ていない




土方は自然と出るため息を着くと再び書類に向き合った