時神は手を下ろすと一つ息を吐き、雪に向き合った




時「一応、奴の説明してやるよ、外見とか。暇だし」



雪「…………」



雪は面倒なのか、あえて“暇だし”と言う言葉を聞き流した




時「俺は地獄を管理する奴と仲が良くてな、ソイツの部下っつーか……ペット?みたいな奴がこのところ好き放題でな手を焼いてんだよ

最近は管理する神にまで手ぇ出すようになっちまってな……。

奴は地獄の番人と呼ばれていて、でたらめに強い。

名は外見のそのまんまっ、そりゃもうゴツイしゴツイ!」



結局外見の説明はゴツイしか言っていない。



時「で、奴の名前ってのは……‐―


お、来た来た」



時神の視線の先には人影がある


否、あれは人影と言えるのだろうか


あまりにもデカイ。



時「 名を、鬼咬兇(キゴウキョウ) 」



そこには、ずっしりと聳え立つ鬼がいた………