「瑠夏、散歩行くのか?」


「あっ、うん。行きたいな」


「ちょっと千絵さんに許可貰って来る」


丈瑠は千絵さんを探しに行ってしまった


だけどすぐに戻って来てくれた


「近くで遭遇して聞いたら中庭くらいなら大丈夫だってよ。車椅子借りて来た」


中庭に行けるだけで充分


外の空気吸いたかったから…


「ありがと。ごめんね」


「謝るなって。俺が瑠夏の役に立ちたくてしてることだから」


そろそろ返事しなきゃ…


この前、捺稀に相談して本当は気付いてたんだ


……丈瑠が好きなんだって。


だけど、怖くて認めたくなかった。


丈瑠と話してたりちょっとの言葉でドキドキしたり…


あたしでも恋したんだなって実感。


ねぇ…丈瑠。こんなあたしでも好きって言ってくれるの?