た、確かに顔は可愛い。何も扱っていないだろう黒いツヤ髪が魅力的で……。
って、なに褒めてんだ……あたし。
「じゃあ、真菜は行きますね」
雅に微笑んだ後、あたしの横を通る時に真菜はあたしにアッカンベーをして去って行った。
「マジ生意気な女!」
「そ?素直で可愛いけどね」
素直!?
あたしは真菜から
一番遠い言葉だと思うけど。
いや、違うな。
素直すぎんだな、アレは。
ズバズバ言い過ぎなんだよ。
「はは!行こ!」
肩をパシッと叩くと雅は先に教室に向かって歩き出した。
笑った意味がよくわかんないんだけど。
あたしも雅の後を追いかけた。



