「でも、ま。ケンカの強さが本当の強さかって言ったら違う気ぃするけどな」
「?」
「あた……じゃなくて俺は本当の強さってーのは、優しさとか思いやりとか……人を大切に想える心の強さだと思う……」
横目で雅を見るとキョトンとしていて。なんか恥ずかしいこと言ったなぁと思ったら急に顔が火照りだした。
あー、やべ……
キャラじゃないこと言ってしまった。
「クスクス。良いこと言うじゃんっ泉ちゃーん!」
背中を叩きながら言った雅は笑ってた。
「……なーんかムカつくけど」
ボソッと聞こえたのは空耳だよね?
「雅って笑うと女の子みたいだな」
笑わなくても女の子にみたいだ、とは言わないでおこう。



