優しい声色。どうしてそんなに優しいの、柊。
「ごめんな、苦しめて。俺、桜の幸せ願ってるから、泣かないでほしい」
撫でられる頭。あたしはまた泣いた。
泣いてばっかりだ、あたし。
こうしてあたしたちの関係は終わりを告げた。
柊と過ごした時間は本当に幸せだった。
次の日あたしは久しぶりに学校へ行った。
里佳に「ばーか」と言われたが、次に「ごめんね」と言われた。
あたしも「ごめん」と謝った。
遥と雅、そして香には「なに不登校してんだよ!」とかなりいじられてあたしは久しぶりに声を出して笑った。
やっぱりあたしは素敵な仲間に囲まれている。
そのことに気づいた一日だった。



