女の子たちに呼びかけるとみんながズザザッと後ずさる。
目を閉じて深呼吸をすると、目を開ける。
「女だからって容赦しねーぞ?」
「上等だよ」
その方が丁度いいし。
鼻でフンと笑ったその時、目の前の彼があたしの胸ぐらを掴んで
そのまま私の頬を…殴った。
衝撃が走る。
里佳の小さな悲鳴が聞こえた。
…いてぇ。
「なんだよ、その目」
あたしの目を見ながら奴が言った。
「うっぜ」
うぜえ。
「いつまでも汚ねぇ手で…」
胸ぐらを掴む奴の手を掴む。
ギリッギリッ…と、軋む音。
「触ってんじゃねーよ!」
お腹に回し蹴りをお見舞いして、舌をべーと出した。



