俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。



でも、



「許してもらえるとは、思ってない」



許さなくてもいいよ。

許されなくても、いいや。


〝桜〟に戻れるなんて思ってない。



「桜に戻りたいなんて図々しいこと思ってないから」


「なんだよ、それ……ッ」



遥が立ち上がってあたしに歩み寄る。


そして胸ぐらを掴む。



「お前、俺達の仲間に戻りたくねーのかよ!」


「………」



誰がそんなこと言ったんだよ。


……心の中で声を噛み殺す。



「殴りたいなら殴ってもいいよ……?」


「は?」


「好きなだけ殴って」



気がすむなら。


ううん、気がすまなくてもあたしがムカつくなら永遠に殴られてもいい。