それにさっき、桜達と一緒に戦って、なんとも言えない気持ちになった。


ワクワクするような嬉しさと、ドキドキした緊張。


……やっぱり〝桜〟は居心地が良かった。

懐かしい感覚に酔ってしまいそうだった。


――――…
――…



教室に入ると黒板に張り出された紙を見て、指定されてある席に座った。

すると見覚えのある顔が目の前にあった。



「え……泉くん、なの?」


「……久しぶり」



絶句したように固まってあたしの前の席に座っている彼女を苦笑いで見る。


そういえば……。



「沙羅ちゃん、名字変わった?」


「……あ、うん……。両親が離婚したから」



ぎこちなくそう言った彼女は体勢を前に向きなおした。


そうなんだ。
だから名簿を見ても気づかなかったんだ。


……てゆうか、この席、最悪なんですけど。