「俺ら3人、1年1組だってよ」
遥がクラス表を見ながら言う。
「マジかよ?ふはっ、クマの名前もあんじゃん。あ、沙羅ちゃんもだ」
嬉しそうに笑いながら雅が言った。
俺は一歩前に出て、1組の表に泉の名前が無いか確認する。
「無い……」
「2組も3組も無いよ」
行動が早い雅が呟いた。
この学校はクラスが3組までしかない。
……つまり。
泉はこの学校に、居ないという事になる。
「クソッ!」
そう、拳をクラス表に突きつけた時。
「もしかして」
遥がクラス表を確認し始めた。
そして―――
「やっぱり。
―――…あった。泉の名前」
遥が指差した先には『桜 泉』と書かれてあった。
でも、それは。
女の表の方に書かれていた名前だった。