俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。



「そっか、泉は知らなかったね」



里佳は、胸に抱くクマのぬいぐるみを見下ろしながら呟くように言った。


柊と香も表情も明らかに暗い。


聞いちゃいけなかったかのかも。


そう思ったのは里佳がすごく悲しそうな顔をしているから。


ワケを聞きたかったけど、そうゆうワケにもいかなくて。


そんな時にチャイムが鳴って、あたし達はそれぞれ席に着いた。



あたし、みんなのこと、

何も知らないのか。



そう思うと、
胸がちょっぴり切なくなった。