「はい里佳。クマのキーホルダーあげるから、やめてあげて」
「クマのキーホルダー!?やったぁ、ありがとうっ香!」
香からクマのキーホルダーを目を輝かせながら満面の笑みで受けとる里佳。
た、助かった。
ありがとう、香。
「やっぱり香は優しいね、柊と違って」
里佳が香の腕に自分の腕を絡めながら柊にアッカンベーをした。
それに「優しくなくて悪かったな」と、柊が反論。
「里佳って本当クマが好きだよね。なんで?」
何気ない一言だったはず。
なのに、そのたった一言でその場の空気が一気に凍りついた。
……?
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