笑いながらフと窓の外の空を見上げると、雲が真っ白で。
あまりに綺麗で、
ちょっぴり切なくなった。
「なぁ、桜……」
「ん、なに?」
「……いや、なんでもない」
「?」
へんなの。
何かを言いかけてやめた柊を首をかしげて見ていると、里佳があたしの髪に手を伸ばした。
「髪、伸びたね」
「まぁね」
「カチューシャ、つけたげよっか?」
カチューシャって、それ?
その、リボンがついているロリータっぽいやつ?
それを装着したあたしを頭の中で想像すると、気持ち悪くなった。
「い、いいよ!いらないっ」
「遠慮しなくていいよ」
遠慮なんかしてなーい!
キャラじゃない。
絶対似合わないから!