まあ、それも三ヶ月も前のことだけど。



「あーつーいー」



相変わらず小さい里佳がクマのぬいぐるみを持って教室に入って来た。


その後ろから香も入って来る。



「柊、この暑さどうにかして!」


「無理だよっ」


「無理じゃなーい!無理を可能にするのが貴様の役目じゃ!はっはっはっ」



……里佳の幼さがこの暑さで増した気がする。


しかも威張ってる意味がわからない。



「里佳が居るだけで温度が2度ぐらい上がってるよね」



香の言葉にあたしと柊がうなずく。


それに頬っぺを膨らます里佳。