「涼」



突然、降りかかって来た影に、視線を空から彼等に変える。


お前達も来たのか……。



「遥…雅……」



いつもと何ら変わらない2人だった。


心がちょっと落ち着いた気がしたのは気のせいじゃないだろう。



「百聞は一見にしかず…って言うからな。本当に引っ越したのか確かめに来た」


「遥、キレたらマジでめんどくさい。泉ちゃんに文句言わなきゃなぁ」



冷静になった様子の遥と口を尖らせて、まんざらでもなさそうに笑う雅。


つられて俺も口角を上げる。


……やっぱ仲間だな、オレ達。