「さっき2人とケンカした時、手を全然使ってなかったからおかしいと思ったんだ」
分かってたのか。
ケンカのし過ぎで手の節々にアザができていて、正直今は拳でケンカする事はできない。
「どうしてこんなになるまでケンカすんの?」
何も言えない。
ケンカに理由なんかないから。
ただ、なんとなく。
モヤモヤした心を振りほどきたくて……。
「わざと自分を傷つけてるようにしか見えない」
「ほっ…といてよっ!!」
大きく手を振って柊の手を振り払う。
なにも知らないくせに、全部分かったようなこと言わないで。
ムカつく。



