クラスの全員がその2人を鋭く睨む。
尚もゲラゲラ笑う2人に、あたしは無言で近づいていく。
「お、おい……」
そんなあたしに「行くな」とでも言いたげな声を出したのは柊だ。
でも言わなかったのは、あたしが怒ったオーラを発しているからだろう。
……こつらはあたしを呼び出したんだ。
イコール〝ケンカを売った〟事になる。
「やるか?」
「いいよ。でも…今手加減できる自信がないんだよね」
「手加減?…んなもんいるか」
言ったね?
「そう……わかっ、た!!」
わかったの「た」を言うと同時に長髪男のお腹を蹴りあげた。



