俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。



だが、あたしがやって来た学校は最低最悪な学校だった。


なんだ……コレ。


廊下を通る時、窓がほぼ全部割れていたことに違和感があったのはあったんだけど。



「て、転校生のさく……」



気の弱そうな先生の声なんて、まるで聞こえてない。


だって、朝から教室で男子数名が乱闘しているのだから……。



「…………」



その周りを囲むように、はやし立てる馬鹿なクラスメイト。


一目で分かる。

このクラスにまとまりなんてない。



「桜さん、自己紹介を……」


「は?」



なに言ってんの?

こんな状況で自己紹介なんかできるか!!


……でも、なんかムカつく。


そこであたしは教室を静かにさせるために目の前にある教卓を思いっきり蹴り倒して大きな音をたてた。