俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。




ーージリッ……。

靴と砂利がこすれる音。



緊張感が走る空気。
俺も泉も、お互いから目を離さない。



遥と雅がそんな俺達を見守る。



クロのパンチを片手で受け止めたところを見ると、コイツはただ者じゃねぇ。



しかも、俺にタイマンを挑む勇気を持ってんだ。



弱いわけ、ねぇよな?




タッ……。


一直線に走って来る泉。



そのまま泉が俺の左頬を狙ってパンチを繰り出した。それをギリギリ避ける。


お前……。



「やるな」


「まあね」



ニヤリと笑う泉。