身構えてなかった質問に心が揺らいだ。
「いつまでも隠し通すわけにはいかねぇーだろ?」
「そうだけど……」
わかってる。
いつかは絶対にバレるって。
だから…―――
「いつかは、ばれんだ」
言わないで。ウルサイ。
「泉がやってることは、あいつらを裏切ってるのと同じな……」
「わかってるよ!そんなこと!!」
バンッ!!
テーブルを叩くのと同時に立ち上がる。
わかってるよ。
わかってるけど。
わかってるから。
「どうしてお兄ちゃんにそんなこと言われなきゃいけないの!?」
そのお兄ちゃんの言葉は、今のあたしをイライラさせるだけだった。
泣きたくないのに、流れてくる涙はどうしようもない。
お兄ちゃんとお父さんが、あたしを哀れむかのような視線を向けて来るが。
正直、ウザい。



