桜の4人全員で香の居る場所に向かった。
あれ?
昨日と髪色が違う。
オレンジに赤のメッシュ。
凄く香に似合ってる髪色だ。
「よ、香。どうしたんだ?」
「これ、雅に返しておいてって。佐久間から」
香が差し出した手に握られていたのは、雅のケータイだった。
雅がそれを受け取る。
「ごめん」
「いーよ、別に。この傷が治ったら泉を可愛がってやるから」
み、雅? なぜ!?
鳥肌が立ったのは気のせいでしょうか?
「それから……。泉、約束は守るから」
約束?
『――雅を嫌いとか、そんな悲しいこと言うなよ……』
あぁ、あれか。