≪―涼side―≫
真菜の誕生日の今日。朝から「今日は早く帰って来てよ!」と釘を刺されてした俺は珍しく寄り道をせず帰っていた。
誕プレとかねだられそうだなぁ……
―――♪~♪~♪~
その時。ポケットに入れていたケータイが鳴った。この音はメールだ。
【××の工場に来て】
雅からのメールだった。
××の工場?
廃墟された工場じゃん。
【無理。今日真菜の誕生日だから帰んねぇとドヤされる】
そう慣れた手つきでメールを送った。
それから1、2分ぐらいが経った時。
今度は電話の着信音が鳴った。
雅?
今日はヤケにしつこいな……



