俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。


心を静めるため、瞳を閉じて、開ける。


ニヤリ、と片方の口角を上げた。



「殺せるもんなら殺してみろ」



ボソッと呟いて敵を睨みつける。


あたし達は負けない。


だってあたし達には
信じるべき仲間がいるから。


こんな奴等、屁でもない。



「ぐはっ…!」



一人に蹴りを入れると、また向かって来た違う男にパンチを繰り出す。


休んでる暇もない。


遥……!


敵を殴っている遥は背後に忍び寄る男に気づいていない。


代わりに、あたしがその男に横から飛び蹴りを決めた。


着地と共に一瞬だけその男を見下ろす。



「さんきゅ、泉」


「おう」



残りは5人。

あたしが3人倒せばいいんだな。