俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。



そう思いながら教室に入ったから気づかなかった。

教壇の所に転校生がいたことに。



「おい桜の3人!初日から遅刻か!?なめてんのか!?」


「先輩達に絡まれたんだよ」



そうかったるくサットンを見た時、サットンの横に居る奴も同時に視界に入った。



───…ん?



最初は夢かと思った。
でも、夢なんかじゃなかった。



「君が転校生?綺麗な顔してんねーっ」


「男に見えねぇ!!つか、男にしとくのもったいねぇ!!」



雅がひゅーっと口笛を吹き、遥が叫ぶ。
俺は固まっていた。


そっくりだ。
そっくり過ぎる。



黄金の桜に…─────