「今の内に守られとけって!」
大人になれば、嫌でも自立しなきゃならねぇーんだから。
それに―――。
「守られるってのも、悪くないよ」
この前、桜達に守られた時。
すごく、
心が、熱くなった。
守られるのも悪くないなって思ったよ。
守ってくれる人が居る。
守りたいって思う人が居る。
それって、すげぇありがたいことなんだ。
「はなひて……」
「ふはっ! 顔真っ赤!」
ドンッと押されたことで真菜のほっぺから手が離れた。
照れてる、照れてる。
「……とう」
「?」
首をかしげる。
「だから!……あ、ありがとう……って言ってるの!」
ありがとう、の所の声が相当小さいけれどちゃんと聞こえた。