「なぁ、頼む。お前等いっぺん女装してく……」
「なあ、泉。このバカ達、どう痛めつけてやろうか」
「そーだな……全裸で運動場を全力疾走ってのはどうだ?」
「お、いいね!」
あたしと雅の会話を聞いた〝バカ達〟は顔色を変えて謝って来た。
ま、あたしが女装しても別におかしくはないんだけどね。
その時。
「泉せんぱーい!」
この声……!
「恭輔」
紫色の髪をした恭輔があたしに向かって歩いて来た。
ていうか、よく二年生の教室に入って来れるよな。
「今日こそ弟子に!」
「断る」
「引き下がりません」
とっとこ、引き下がれ。



