俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。


なんて。口が裂けても言えないけど。



「優しくて、友達想いの子……かな」



だいたいこんなもんでしょ。

男の好みなんて。



「へぇー!あ、じゃあさ―――」


「邪魔」



盛り上がる女子3人を一喝したのは、あたしの隣の席の女の子。



「ちょっと沙羅。邪魔しないでよ」


「邪魔なのは、あんた達の方だから」



睨み合う女達の間でどうしようもできない女のあたし。


客観的に見ると笑えるかも。



「ま、沙羅はいいよね。涼くんとイイ感じだし」


「は、はぁ!?な、なに言って……」


「ほら図星」



うわ、沙羅ちゃんの顔が真っ赤に……


そうか。

沙羅ちゃんは涼が好きなのか。