夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story

チヤホヤされて、コロッといかれたらどうしよう。


その中には、美人で健康な子は星の数ほど居るだろうし。


あたしなんか、叶わない子が現れるかもしれない。


そしたら……。


「もう、あたしには会いに来てくれないかもしれんっ……」


でも、もしそうなったとしても、仕方のない事なんだと思う。


そんなのは嫌で嫌で、あたしはどうにかなってしまうんだろうけど。


そうなってしまったら、補欠の幸せを応援してあげるべきなんだと思う。


だって、あたしは、夏井響也の熱烈なファン第1号なのだ。


だから。


もし、そんな日が来たら、泣かずにこう言って、


「あたし、補欠の彼女で良かった」


彼の背中を押そうと思った。


「生きてて良かったあ」


そしたら、補欠は笑ってくれると思ったから。


だけど、それはただの見栄と強がりでしかなかった。


補欠を失うのだけは、どうしても嫌。


補欠に会えなくなるのだけは、絶対に嫌。


会いたい、会いたい、会いたい。


大好きな補欠に……会いたい。


「……うっ……」


自分で、自分に驚いた。


「あああーっ……!」


突然、気が狂ったように大声を上げて、泣いてしまった。


彼に会いたくて、その一心で。


会いたくて、会いたくて、たまらなくて、会いたいのに、どうにもできなくて。


泣いたってどうにもならない事くらい、分かってるのに。


泣きわめいても、会えるわけじゃないのに。