夏の空を仰ぐ花 ~太陽が見てるからside story

あっこは小動物みたいだ。


163もあるあたしより、頭ひとつ半背が低い。


でも、猛烈に可愛いと思う。


「そうかあ? 女はちっこい方がめんこいと思うぞー」


あたしとあっこはポンポン会話を弾ませながら、ダンボールを積み重ねた。


「よし、これで終了」


最後のひと箱を積み重ねると、あっこがあたしを見上げてクスクス笑った。


やっぱりうらやましいな、そう言って。


「女でこんな背高くても、あんまり得したことないけどな」


「ううん。背だけじゃなくて」


とあっこが首をふるふる振った。


「全部、うらやましい。私ね、翠ちゃんに憧れてたんだ」


いつも元気いっぱいで明るくて。


思ったことをちゃんと口にできて。


背が高くて、いつも毅然としていて。


「内気で根暗な私とは天と地で。夏井くんともすっごくお似合いで」


こんなに、何かが乗り移ったようにペラペラ話し続けるあっこは初めてで、正直戸惑った。


まるで、触れられたくない傷口をかばうように、あっこは話し続けた。


「もちろん翠ちゃんに憧れてるけど、結衣ちゃんや明里ちゃんにも憧れちゃうな。かっこいいもん。それにね」