「良かったじゃん、補欠!」
全然、良くないのに。
「ファンは大切にしときな」
あたし以外のファンなんて大切にするな。
補欠のファンなんて、抹消してやりたいくらいなのに。
でも、もう止まらなかった。
「すいません、返して下さい」
と若菜ちゃんに伸ばした補欠の手を、あたしは自らの手で引っ込めさせた。
「いいの! いいの! 若菜ちゃん、早く交換しちゃって」
「えっ……」
と声を漏らして目を丸くしてあたしを見つめたのは、涼子さんだった。
あたしは涼子さんの視線をわざと無視した。
「交換しちゃえばいいじゃんか!」
補欠。
お願い。
「あんたみたいな補欠エース、他に誰も相手にしてくんないって」
こんなに大好きなのに。
涼子さんと、アドレス交換しないで。
「一生に一度の大チャンスかもよ!」
あたしの心はボロ雑巾みたいに、ズタズタに汚れていた。
口が止まらない。
もう、やけくその他の何でもなかった。
「この人と付き合っちゃえば? おめっとさーん」
全然笑いたくなんかないのに、あたしは頑張って笑った。
笑うことを苦痛だと思ったのは、生まれて初めてだった。
「何だよ、それ!」
補欠が眉間にしわを作って、あたしを睨んでくる。
「すっげえイラつくんだけど」
全然、良くないのに。
「ファンは大切にしときな」
あたし以外のファンなんて大切にするな。
補欠のファンなんて、抹消してやりたいくらいなのに。
でも、もう止まらなかった。
「すいません、返して下さい」
と若菜ちゃんに伸ばした補欠の手を、あたしは自らの手で引っ込めさせた。
「いいの! いいの! 若菜ちゃん、早く交換しちゃって」
「えっ……」
と声を漏らして目を丸くしてあたしを見つめたのは、涼子さんだった。
あたしは涼子さんの視線をわざと無視した。
「交換しちゃえばいいじゃんか!」
補欠。
お願い。
「あんたみたいな補欠エース、他に誰も相手にしてくんないって」
こんなに大好きなのに。
涼子さんと、アドレス交換しないで。
「一生に一度の大チャンスかもよ!」
あたしの心はボロ雑巾みたいに、ズタズタに汚れていた。
口が止まらない。
もう、やけくその他の何でもなかった。
「この人と付き合っちゃえば? おめっとさーん」
全然笑いたくなんかないのに、あたしは頑張って笑った。
笑うことを苦痛だと思ったのは、生まれて初めてだった。
「何だよ、それ!」
補欠が眉間にしわを作って、あたしを睨んでくる。
「すっげえイラつくんだけど」



