なんの危機感も警戒心もなく、ふたりだけの家で俺のベッドの上。



無防備すぎてなぜかムカつく。



「ユナ、寝んなら帰れよ」

「ヤダぁ~…。おうち、だ…れもいな…いぃぃ」



こりゃ寝るな…。



しばらくギター片手にユナを見てたら完全に眠りに落ちた。



マンガを取り上げようと近づいた時、ユナの閉じられたまつげの長さに気がついた。



小さな口から聞こえるのは寝息。



今まで当たり前のように見ていたユナの寝顔にドキッとして。



認めたくなくて平然とユナの手からマンガ本を引き抜いた。



腕が細い…。



華奢ってユナみたいな女のことを言うのか…。



気づけばスカートからパンツが見えそうで。



慌ててタオルケットをかけた。



なんかヤバイ。



ギターとペットボトルを持ち、向かったのはリビング。



「俺だって男だっての…」



口から出たのはそんな危険な独り言。



どうかしてんぞ、最近の俺…。