狼少女と王子様

私を哀れみに来たの?


いじめられて可哀想って?


慰めなきゃいけないって?


本当はそんな事
思わない人達だって

分かってる


頭では分かってる

だけど心がそう思ってる


そう思わなきゃ

自分を見失う気がして


それにそれ以外に
この4人が集まるはずがない


私の家に来たりなんかしない


本当は皆が来た理由なんて

どうでも良かった


ただ心配そうな顔が

私を哀れに思っているって


そう見えて仕方なかった



扉を背中で押さえながら

そんな馬鹿な事を考えていたら


「茜、開けて!」


凛の声と

扉がドンドンと音をたてた


私ははっとして鍵をかける