「『ロミオとかぐや姫』?
何、そのめちゃくちゃなタイトルは…」
沈黙を破り、瑠璃子がボソッと言う。
「まぁ、要約すると、竹から産まれたお姫様が、敵国の王子様とラブラブになるが、最後はかぐや姫は月に帰ってしまう事になり、すれ違いで王子様が死ぬ…と。」
「いやいや、要約しすぎだってば。
誰よ、そのステキな脚本センスの持ち主は?」
「もちろん私だよ~ん!」
真朝は得意気だが、一同呆れ顔である。
「で…何を私達に頼むの?」
朋香がとりあえず聞いてみた。
「まず、美術サークルの朋香には背景とかの大道具係を。
手芸サークルの美穂には衣装作りを。
…んで、瑠璃子には…」
「ま…まさか…」
「そのまさかです!
華道サークルの瑠璃子様には、かぐや姫役をお願い申し上げますです!!」
「嫌~、嘘でしょ??」
…部員以外にヒロインを任せるなんて、今年はそこまで緊迫しているのだろうか…。
「大丈夫、私がロミオ役だから、カバーするし!」
いやいや、カバーするとか言われても…
しかしNOとは言えない状況だ。
3人共、真朝の渾身の頼みだから断れない。
年に1度のお祭りだ、仕方がないから手伝う事にしよう。
考えようによっては、4人で何か1つのモノを創り上げるという滅多にないチャンスである。
…まぁ、そう思わなければやってられないところも多少あるのだが…
12月の学園祭まで後1ヶ月ちょっとの天気が良い日の事だった。
何、そのめちゃくちゃなタイトルは…」
沈黙を破り、瑠璃子がボソッと言う。
「まぁ、要約すると、竹から産まれたお姫様が、敵国の王子様とラブラブになるが、最後はかぐや姫は月に帰ってしまう事になり、すれ違いで王子様が死ぬ…と。」
「いやいや、要約しすぎだってば。
誰よ、そのステキな脚本センスの持ち主は?」
「もちろん私だよ~ん!」
真朝は得意気だが、一同呆れ顔である。
「で…何を私達に頼むの?」
朋香がとりあえず聞いてみた。
「まず、美術サークルの朋香には背景とかの大道具係を。
手芸サークルの美穂には衣装作りを。
…んで、瑠璃子には…」
「ま…まさか…」
「そのまさかです!
華道サークルの瑠璃子様には、かぐや姫役をお願い申し上げますです!!」
「嫌~、嘘でしょ??」
…部員以外にヒロインを任せるなんて、今年はそこまで緊迫しているのだろうか…。
「大丈夫、私がロミオ役だから、カバーするし!」
いやいや、カバーするとか言われても…
しかしNOとは言えない状況だ。
3人共、真朝の渾身の頼みだから断れない。
年に1度のお祭りだ、仕方がないから手伝う事にしよう。
考えようによっては、4人で何か1つのモノを創り上げるという滅多にないチャンスである。
…まぁ、そう思わなければやってられないところも多少あるのだが…
12月の学園祭まで後1ヶ月ちょっとの天気が良い日の事だった。