「と、図書委員長て…あの登校中や授業中、昼食時ですら一度読み出すと世界に入りこんで本を手放さない、反対に人に関しては一切関わりたがらない通称ぼっちの徒野夕吉ですか!?」
「「いや、そこまで知らねーよ」」
気持ちがいいほどに素早いテンポで的確なツッコミを受けても、千晴は落ち着くことができないほど強い衝撃を受けていた。
「とりあえず、お前はそこのコンビニで適当にガーゼと消毒液、スポーツドリンクとか必要そうなもの買ってきて」
「ハ、ハイッ」
「俺と九十九さんでその図書委員長とやらは片付けてくるから」
「ハイッ」
リーゼント男子は、お巡りさんの真似事のように敬礼をビシッと決めて転がるようにコンビニの中へと消えて行く。
その姿を見送りながら千晴の頭の中で、近衛の言葉がひっかかる。
(俺と九十九さんで…?)
振り返って近衛を見ようとしたところで、
がしっと腕が掴まれる。
「帰宅途中だったのにごめん。けど、君の力が必要なんだ」
「え、あの…ちょ、」
腕をしっかり掴まれ後ろ向きのまま千晴は近衛に引きずられていく。
ずる、ずる、ずる…。
(な、なんて力だ…)
千晴は引きずられながら、これから起こるであろう未知なる出来事に恐れるばかりであった。


