旧校舎は、静けさに包まれている。 今では使われていない建物の独特の臭い。 不良のたまり場になってしまっている此処には誰も近づいたりしない。 それなら取り壊してしまえばいいのだろうが、そこには誰かのこの建物への執着心が絡んでいるのだろう。 夕吉は嫌な予感を感じた。 校舎内は、あまりにも静か過ぎる。それこそおかしなくらい。 (…一度、引き返そう) そう思い直して元来た道を帰ろうと、くるりと方向転換した時だった。 「……っ!!」