流星が放った言葉。 お見舞い――ヒイラギツボミ。 「行くか?」 看護師さんに伝えたあとに彼はわたしの方を向いた。 わたしはというと目を会わせられなくて直視できなくて、戸惑う。 「流星……」 だれ? なんでお見舞い? たくさんのことが頭を回るけど唇からは出てこない。動かない。 エレベーターに乗り込み、押されて光るF7の番号。 白い世界はひどく静かだった。個室が並ぶ棟らしい。