「桜、好きか？」

ドクンッ…


なんか胸を縛り付けられた気分だった。さくらといい…急にどうしたの？なんでそんなこと聞くの？


なんでそんなに悲しそうなの――


言いたいことだけが脳内と心の中を巡りめぐる。


「好き…だけど…」


でもわたしが実際に口に出したのはその答えと、曖昧な作り笑いだけだった。


「そうか…」

ねぇ、流星？作り笑いはお互い様だよね？
「なに急に」

「いや……なんでもない」


見せてやりたかったなと言う流星の言葉の意味はまだわたしにはわかっていなかった。